昨シーズンのプレミアリーグ王者マンチェスター・シティ。今季より加入したハーランドが圧倒的な決定力でゴールを量産していますがリーグ戦ではアーセナルにリードを許しており昨シーズンほどの勢いは見られません。それでもリーグ戦で2位をキープし3連覇の可能性は十分あります。リーグ戦3連覇に加え、悲願のチャンピオンズリーグ優勝を成し得ることができるのか今後も目が離せない試合が続きます。
今回はそんな3連覇を目指すマンチェスター・シティのメンバーやフォーメーション、戦術について紹介していきます。
マンチェスター・シティ(Manchester City Football Club)
創設年 | 1880年 |
ホームタウン | マンチェスター |
ホームスタジアム | エティハド・スタジアム |
愛称 | The Citizens |
国内タイトル | プレミアリーグ:9回 FAカップ:7回 チャンピオンズリーグ:1回 リーグカップ:8回 カップウイナーズ・カップ:1回 |
オーナー | シェイク・マンスール・ビン・サイード・アル・ナヒヤーン |
監督 | ジョゼップ・グアルディオラ🇪🇸 |
過去5シーズン成績
シーズン | プレミアリーグ | FA杯 | カラバオカップ | CL |
---|---|---|---|---|
17–18 | 優勝 | 5回戦敗退 | 優勝 | ベスト8 |
18–19 | 優勝 | 優勝 | 優勝 | ベスト8 |
19–20 | 2位 | ベスト4 | 優勝 | ベスト8 |
20–21 | 優勝 | ベスト4 | 優勝 | 準優勝 |
21–22 | 優勝 | ベスト4 | 4回戦敗退 | ベスト4 |
プレミアリーグでは20–21、21–22シーズン優勝しており、今季優勝すると08–09シーズンのユナイテッド以来の3連覇達成となります。
過去5シーズンリーグ戦成績
シーズン | 最終結果 | 勝点 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
17–18 | 優勝 | 100 | 32 | 4 | 2 | 106 | 27 |
18–19 | 優勝 | 98 | 32 | 2 | 4 | 95 | 23 |
19–20 | 2位 | 81 | 26 | 3 | 9 | 102 | 35 |
20–21 | 優勝 | 86 | 27 | 5 | 6 | 83 | 32 |
21–22 | 優勝 | 83 | 29 | 6 | 3 | 99 | 26 |
所属メンバー(22–23)
GK
No 選手名 | Pos. | 生年月日 | 身長 | 国籍・代表 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
18 シュテファン・オルテガ🇩🇪 | GK | 1992/11/6 | 185cm | ドイツ | NEW(前 ビーレフェルト) |
31 エデルソン・モラエス🇧🇷 | GK | 1993/8/17 | 188cm | ブラジル代表 | |
33 スコット・カーソン🏴 | GK | 1985/9/3 | 190cm | 元イングランド代表 |
DF
No 選手名 | Pos. | 生年月日 | 身長 | 国籍・代表 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2 カイル・ウォーカー🏴 | RSB、CB、RMF | 1990/5/28 | 178cm | イングランド代表 | |
3 ルベン・ディアス🇵🇹 | CB | 1997/5/14 | 186cm | ポルトガル代表 | |
5 ジョン・ストーンズ🏴 | CB、RSB | 1994/5/28 | 188cm | イングランド代表 | |
6 ネイサン・アケー🇳🇱 | CB、LSB、DMF | 1995/2/18 | 180cm | オランダ代表 | |
14 エメリック・ラポルト🇪🇸 | CB、LSB | 1994/5/27 | 191cm | スペイン代表 | |
21 セルヒオ・ゴメス🇪🇸 | LSB、LMF | 2000/9/4 | 171cm | スペインU–21代表 | NEW(前 アンデルレヒト) |
25 マヌエル・アカンジ🇨🇭 | CB | 1995/7/19 | 188cm | スイス代表 | NEW(前 ドルトムント) |
88 リコ・ルイス🏴 | RSB、RMF | 2004/11/21 | 169cm | イングランドU–18代表 | |
97 ジョシュア・ウィルソン=エスブランド🏴 | LSB、LMF | 2002/12/26 | 176cm | イングランドU–20代表 |
MF
No 選手名 | Pos. | 生年月日 | 身長 | 国籍・代表 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
4 カルビン・フィリップス🏴 | DMF、CMF、CB | 1995/12/2 | 178cm | イングランド代表 | NEW(前 リーズ) |
8 イルカイ・ギュンドアン🇩🇪 | CMF、AMF | 1990/10/24 | 180cm | ドイツ代表 | |
10 ジャック・グリーリッシュ🏴 | AMF、LWG | 1995/9/10 | 175cm | イングランド代表 | |
16 ロドリ🇪🇸 | DMF、CB | 1996/6/22 | 191cm | スペイン代表 | |
17 ケビン・デ・プライネ🇧🇪 | CMF、AMF 、RMF、LMF、WG | 1991/6/28 | 181cm | ベルギー代表 | |
20 ベルナルド・シルバ🇵🇹 | AMF、CMF、WG | 1994/8/10 | 173cm | ポルトガル代表 | |
47 フィル・フォーデン🏴 | LWG、AMF | 2000/5/28 | 171cm | イングランド代表 | |
80 コール・パーマー🏴 | AMF、RMF | 2002/5/6 | 182cm | イングランドU–21代表 | |
32 マキシモ・ペローネ🇦🇷 | DMF、CMF | 2003/1/7 | 178cm | アルゼンチンU–20代表 | NEW(前 ペレス・サルスフィエルド) |
FW
No 選手名 | Pos. | 生年月日 | 身長 | 国籍・代表 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
9 エリック・ハーランド🇳🇴 | CF | 2000/7/21 | 194cm | ノルウェー代表 | NEW(前 ドルトムント) |
19 フリアン・アルバレス🇦🇷 | CF、WG | 2000/1/31 | 170cm | アルゼンチン代表 | NEW(前 リーベル) |
26 リヤド・マフレズ🇩🇿 | RWG | 1991/2/21 | 179cm | アルジェリア代表 |
基本フォーメーション(22–23)
マンチェスター・シティの基本形は4–3–3。右サイドバックのウォーカーは中央よりのポジションをとっていく。基本的にはポゼッションで攻めていくが、ハーランドの加入により、デ・プライネの裏へのパスからハーランドが抜け出し得点するという新たな得点パターンも生まれている。
マンチェスター・シティの戦術は?
マンチェスターシティの基本的な戦術は丁寧に繋ぎながら攻めていくポゼッションサッカーが得意なチームです。そのためGKのエデルソンをはじめ、DFラインの選手は足元に技術のある選手ばかりで後方からもしっかりパスを繋ぎ組み立てていく形が見られます。
また中盤にはデ・プライネ、ベルナルド・シウバ、ロドリ、ギュンドアンといったパス精度の高い選手が多くパスサッカーに適した選手が揃っています。さらに右サイドバックのウォーカーやニコ・ルイスが中央に入り所謂偽SBのポジションを取ります。そうすることで中盤の厚みが増しビルドアップしやすい形となり、さらにアンカーのロドリもフリーになりやすという利点があります。
守備陣で懸念される点は守備的な左サイドバックがいないことが挙げられます。左サイドバックのファーストチョイスとしてはカンセロがスタメンで出場することが多くなりますが、かなり攻撃的な選手で攻撃時には左ウイングのような位置まで上がって行くため、守備でのバランスをとるのが難しくなります。また新戦力であるスペインU–21代表のセルヒオ・ゴメスもまだまだプレミアの強度に慣れていない様子。そんな中で今季はセンターバックを本職とするアケの左サイドバック起用が増えてきました。アケを左サイドバックで起用することで、右サイドのウォーカーやリコ・ルイスが中央よりのポジションをとった時に左のセンターバックに入り3バックになる可変システムにも対応できるメリットがあります。
FAカップ3回戦アーセナル戦ではアケを左サイドバックで起用したことで、アーセナルのサカをしっかり抑え終盤には決勝ゴールを記録しチームの勝利に貢献しています。アケが左サイドバックとして定着することで左サイドバックの人員不足は解消されるのではないでしょうか。
偽SB
そしてマンチェスターシティの戦術として特徴的なのが偽SBになるでしょう。この戦術は本来サイドバックである選手が、中央に絞ってポジションをとる戦術です。
基本的にはサイドバックの選手がボールを持った時に逆のサイドバックの選手が中央にポジションをとる形でしたが、このプレーを得意とする左サイドのジンチェンコが移籍したこともあり、今季は右サイドのウォーカーやリコ・ルイスが中央にポジションをとることが多く見られます。
この偽SBのポジションをとることで本来サイドバックに位置する選手がボランチの位置まで中に入ってくることにより、相手のウイングの選手のマークを引き付ける効果が生まれます。そうすることでセンターバックから直接インサイドハーフやウイングの選手にボールを配球できビルドアップがしやすくなります。
偽SBの戦術は相手のマークを混乱させることができる上にビルドアップ面でもメリットがある戦術です。
22節のアストン・ビラ戦以降はベルナルド・シウバが偽SBの役割を担う新たなシステムで試合に臨みアーセナルとの上位対決でも勝利しました。
待望の絶対的ストライカー、ハーランドの加入
昨シーズンとの違いはやはりストライカーハーランドの加入になるでしょう。プレミアリーグ19試合で25得点と圧倒的な決定力を見せており、シティに足りていなかったピースが当てはまった印象です。
シティはポゼッションが得意なチームですがハーランドの加入により、デ・プライネから一発の裏へのスルーパスでハーランドが抜け出し得点するという形が多く見られ相手にとってはかなり脅威になるでしょう。
また裏への抜け出しだけでなく、1月14日に行われたユナイテッド戦では、ハーランドがかなり低い位置まで降りてきて偽9番のような役割も見られました。降りてくることで相手のセンターバックがマークに付いていくのか迷いを生じさせる狙いもあったのではないでしょうか。
絶対的なストライカーが加入したことで、プレミアリーグだけでなくチャンピオンズリーグ制覇にも近づくかもしれません。
監督 ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)
国籍 | スペイン |
生年月日 | 1971年1月18日 |
身長 | 180cm |
選手時代ポジション | MF |
在任期間 | 2016年〜 |
愛称 | Pep(ペップ) |
ペップの愛称で知られるジョゼップ・グアルディオラ。偽SBや偽9番など新たな戦術を生み出し常に革新的なシステムを導入する戦術家です。ハイプレス、ハイポゼッションの攻撃的なサッカーを得意としています。
グアルディオラはバルセロナの下部組織出身で現役時代はバルセロナでキャリアをスタートさせ、イタリア、カタール、メキシコのクラブで活躍しました。
現役引退後2007–2008シーズンにバルセロナのBチームの監督に就任しチームを4部から3部へ昇格させています。
翌年2008–2009シーズンにはバルセロナのトップチームの監督に就任。就任1年目にスペインサッカー史上初となる、リーガ、CL、コパデルレイの3冠を達成しました。その後もバルセロナで多くのタイトルを獲得し2012年にバルセロナを退任しました。
2013–2014シーズンにはドイツのバイエルン・ミュンヘンに2016年までの契約で監督に就任します。就任1年目でリーグ戦7試合を残しブンデス最速優勝を記録しそのシーズンDFBポカールも制覇し2冠を達成しました。その後も3シーズン続けてブンデスリーガを制覇しています。
2016–2017シーズンからはプレミアリーグのマンチェスターシティの監督に就任。これまでにプレミアリーグでも4回リーグ戦で優勝しており圧倒的な強さを見せています。
注目選手
アーリング・ハーランド
国籍 | ノルウェー |
生年月日 | 2000/7/21 |
身長 | 194cm |
ポジション | CF |
利き足 | 左 |
昨シーズン成績 | 24試合22得点 |
今季新加入の絶対的ストライカー。フィジカルの強さと、スピードを活かした裏への抜け出しから得点を量産しています。今季すでにプレミアリーグ19試合で25得点と圧倒的なゴール数を記録しています。ハットトリックも4回記録しておりどこまでゴール数を伸ばして行くのか目が離せません。
フィル・フォーデン
国籍 | イングランド |
生年月日 | 2000年5月28日 |
身長 | 171cm |
ポジション | LWG、AMF |
利き足 | 左 |
昨シーズン成績 | 28試合9得点 |
マンチェスターシティのアカデミー出身の選手で最高傑作とも言われるフォーデン。狭いエリアでも技術の高さで打開していく力があり攻撃のキーマンとなっています。得点力にも磨きがかかっており9節のマンチェスターダービーではハーランドと共にハットトリックを記録しました。将来のバロンドール候補の呼び声も高く今後もシティを引っ張っていく存在となりそうです。
リコ・ルイス
国籍 | イングランド |
生年月日 | 2004年11月21日 |
身長 | 169cm |
ポジション | RSB、RMF |
利き足 | 右 |
今季第2節ボーンマス戦でプレミアリーグデビューを果たした18歳。ウォーカーに代わり先発で出場することも多く、18歳ながら技術の高さと落ち着きが見られます。右サイドバックで出場しながら、偽SBとして中盤の位置にポジションを取ることが多くペップの難解な戦術にも対応できるサッカーIQの高さが垣間見られ今後が楽しみな選手です。
マンチェスター・シティの試合を見るには?
マンチェスターシティの試合を視聴するにはSPOTV NOWかABEMAプレミアムに登録する必要があります。またカップ戦はDAZNで視聴可能です。
SPOTV NOW
現在SPOTV NOWでは、プレミアリーグの全試合が視聴可能です。
- 月額 1300円
- 年額 9900円
ABEMAプレミアム
ABEMAでは毎節アーセナルやブライトンの試合を中心に注目の計3試合が放送されアーセナルやブライトンの試合は日程によって無料で視聴可能ですがマンチェスターシティの試合は基本的にプレミアム会員でないと視聴できないので会員登録が必要になります。
プレミアム会員は試合数に限りがありますが、月額960円とSPOTV NOWよりもお得に視聴することができます。
ABEMAプレミアムでは14日間無料体験も行っているので料金なしでの視聴も可能になります。
カップ戦はDAZNで視聴可能
FAカップやカラバオカップなどのカップ戦はDAZNで視聴可能です。月額3,700円に値上げされてしまいましたが、カップ戦を視聴できるのはDAZNのみとなっています。
まとめ
今回はプレミアリーグで2連覇中のマンチェスター・シティについて紹介しました。今季よりハーランドが加入したことで攻撃力に厚みが増したマンチェスター・シティ。ハーランドはリーグ戦19試合で25ゴールと脅威的なペースで得点を重ねていますが、現在リーグ戦では首位をアーセナルに明け渡している状況で2位に甘んじています。それでも圧倒的な選手層とペップの戦術で後半戦巻き返しを図ります。
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