リーグ・アン第25のトゥールーズ戦で1ゴール2アシストの活躍を見せ機械採点10点満点でMOMに選ばれた伊東純也。カタールW杯でも日本代表の攻撃の中心選手として活躍しました。所属するスタッド・ランスはウィル・スティルに監督が変わってからは17試合無敗を保っています。
そんなスタッド・ランスでの伊東はどんな役割なのか、また伊東のプレースタイルやプロフィール、経歴など紹介していきます。
伊東純也 プロフィール・経歴
プロフィール
国籍 | 日本 |
生年月日 | 1993年3月9日 |
出身 | 神奈川県横須賀市 |
身長 | 176cm |
所属クラブ | スタッド・ランス🇫🇷(背番号:39) |
ポジション | RWG、RMF |
利き足 | 右 |
着用スパイク(2023年2月時点) | 【プーマ】ウルトラ アルティメット FG /AG |
経歴
ユース時代
- 鴨居SC
- 横浜シーガルズ
- 神奈川県立逗葉高等学校
- 神奈川大学
プロ入り後
- 2015–2016 ヴァンフォーレ甲府🇯🇵
- 2016-2020 柏レイソル🇯🇵
- 2019-2020 ヘンク🇧🇪(レンタル)
- 2020-2022 ヘンク🇧🇪
- 2022– スタッド・ランス🇫🇷
伊東純也は大学卒業後、足の早さをを買われヴァンフォーレ甲府に入団します。そして2015年3月14日名古屋グランパス戦でプロデビューを果たしました。デビューしたシーズンではFWとして活躍し最終的に4ゴールを記録しました。
2016年からはJ1の柏レイソルに移籍が決まります。移籍直後は右サイドバックにコンバートされましたがミルトン・メンデスから下平隆宏に監督交代したことで攻撃的なウイングのポジションでの出場機会が多くなりました。
翌年2017年も主力選手として活躍し日本代表に選出されるなど好調を維持し、Jリーグ優秀選手賞も受賞しています。
2019年からはベルギーの強豪クラブヘンクへの期限付き移籍が決定します。海外初挑戦となった1年目は14試合に出場し3ゴール2アシストを記録し8シーズンぶりのリーグ制覇に貢献しました。
翌シーズンにはチャンピオンズリーグに初出場し、ヘンクへの完全移籍します。
20–21シーズンにはベルギーカップで優勝を経験、21–22シーズンにはリーグ戦で8ゴール16アシストを記録。その年のアシスト王と年間最優秀ゴールの2冠を達成しました。
2022年7月からはフランス1部リーグ・アンのスタッド・ランスに完全移籍が決定しました。
各シーズンのリーグ戦成績
シーズン | クラブ | 試合数 | 得点 | アシスト |
---|---|---|---|---|
2015 | ヴァンフォーレ甲府🇯🇵 | 30(J1) | 4 | 0 |
2016 | 柏レイソル🇯🇵 | 33(J1) | 7 | 6 |
2017 | 柏レイソル🇯🇵 | 34(J1) | 6 | 4 |
2018 | 柏レイソル🇯🇵 | 34(J1) | 6 | 11 |
2018–2019 | ヘンク🇧🇪 | 13(ベルギーリーグ) | 3 | 2 |
2019–2020 | ヘンク🇧🇪 | 29(ベルギーリーグ) | 5 | 6 |
2020–2021 | ヘンク🇧🇪 | 38(ベルギーリーグ) | 11 | 14 |
2021–2022 | ヘンク🇧🇪 | 39(ベルギーリーグ) | 8 | 16 |
日本代表
日本代表としては2017年11月にA代表初招集。2018年9月11日のキリンチャレンジカップのコスタリカ戦で初ゴールを記録しています。
カタールW杯の最終予選では、日本代表の右ウイングのレギュラーの座をつかみ、4試合連続ゴールを記録するなどW杯出場に貢献しました。
2022年カタールW杯でも全試合に出場、日本の右サイドで圧倒的な存在感を見せベスト16進出へ大きく貢献しています。
伊東純也 プレースタイル
圧倒的なスピードとドリブル突破
伊東の1番の強みはイナズマ純也と呼ばれるほどのスピードです。50mを5秒台で走るスピードを活かしたドリブルで一気に相手を置き去りにします。昔から足が速かったことから右サイドのウイングを任されることが多かったようです。
カタールW杯のスペイン戦ではスピードを活かした前線からのハイプレスで相手のミスを誘い堂安のゴールの起点となりました。
また伊東はこのスピードを活かした突破力が魅力で、ドリブルの特徴としてはフェイントなどはあまり使わずスピードで相手を置き去りにしていく場面が多く見られます。また相手の後ろにボールを大きく蹴り出し自分自身はボールと逆側から相手を抜いて行く俗に言う裏街道とというドリブルの仕方も得意技の一つと言えます。
右サイドからのクロス
伊東純也の大きな武器はドリブルだけでなくクロスも高精度でアシストを量産します。さらに伊東はクロスのバリエーションが豊富で状況に合わせてクロスを上げることができるのもアシストが増える要因になるでしょう。ニアサイドに高速で低弾道のクロスを上げる場面もあれば、ファーサイドに走り込んできた選手にピッタリと合わせるクロスも上げることができ状況に応じてプレー選択できるのは大きな強みになっています。
90分攻守に走り切るスタミナ
ここまで上げてきた攻撃面だけでなく、守備においても全力でプレーする姿が見られ、そんな伊東を支えているのが圧倒的なスタミナです。試合の終盤でもサイドで攻守に渡ってチームに貢献することができます。
カタールW杯ではそのスタミナで全試合に出場しておりベスト16でのクロアチア戦では延長戦を含めた120分間フル出場し最後まで走り抜く姿を見せてくれました。
伊東純也 スタッド・ランスでの役割は?
第25節のトゥールーズ戦で1ゴール2アシストの活躍を見せた伊東純也。スタッド・ランスではどのような役割を担い活躍につながったのでしょうか。ここでは伊東のスタッド・ランスでの役割について分析していきます。
中央でのプレー
スタッド・ランスの試合で伊東は右ウイングで出場することが多くなっていますが、サイドで幅をとるよりも中央にポジションをとってプレーする場面が多く見られます。なぜ中央でのプレーが多くなるのか以下の3つの理由が予想されます。
- 積極的なサイドバックの攻撃参加
- ショートカウンター
- サイドのスペースを開けておきそのスペースを使う
まず一つ目の理由としてはサイドバックの選手の攻撃参加があります。スタッドランスは攻撃時にサイドバックの選手が積極的に攻撃参加するため伊東が中央に入りポジションが被らないようにしています。5レーンで攻撃していく場面が多くなるため伊東は中央よりのハーフスペースにポジショニングします。
2つ目の理由はスタッド・ランスの戦い方でショートカウンターを多用することにあります。スタッド・ランスは前線からハイプレスを仕掛け高い位置でのボール奪取を狙います。ボールを奪ったら即ショートカウンターが多くなるため、伊東が中央よりにポジションを取ることで最短でゴールに向かえるメリットがあります。トゥールズ戦での先制点である伊東の得点は前線でのプレスでボールを奪い中央で残っていた伊東にボールが入り得点が生まれたため、狙い通りの得点になったのではないでしょうか。
3つ目の理由はあえてサイドのスペースを開けておくことでそのスペースを使うことができます。右サイドバックの選手がボールを持った時に、伊東が中央からサイドに走り込んでボールを受けることでサイドでフリーの状態でボールを持つことができます。
守備時の役割
スタッド・ランスでの守備の戦術は前線からのハイプレスで、陣形をコンパクトに保ってプレスをかけていきます。そのため相手のDFラインの選手がボールを保持している時は伊東をはじめ前線の選手がプレスしますが特徴的なのは、サイドバックの選手もかなり高い位置までボールを奪いに行き、さらにサイドバックの空いたスペースはセンターバックの選手が埋めていきます。相手の逆サイド選手以外にはフリーの選手がいなくなるため、相手はボールをつなぐことが難しくなります。
このように守備時に選手全員がボールサイドにスライドしていくことで数的優位を作りボール奪取する確率を高めています。この守備戦術を実行するためには選手の集中力が必要で、伊東も前線からプレスかけてチーム全体をスライドさせるトリガーとなります。
伊東純也の試合を見るには?
伊東純也の所属するスタッド・ランスの試合を見るにはフランス1部のリーグ・アンが放送されているDAZNかPSG TVで視聴することができます。ただしPSG TVはパリ・サンジェルマンの試合のみの放送になるので、DAZNに登録することがおすすめです。
- 「DAZN Global」月間プラン:月額980円(サッカーの配信はなし)
- 「DAZN Standard」月間プラン:月額3,700円
- 「DAZN Standard」年間(一括払い):年額30,000円
- 「DAZN Standard」年間(月々払い):年額36,000円(月3000円)
新たに「DAZN Global」というプランが新設されましたが、こちらはボクシングなど格闘技がメインのコンテンツになるのでサッカーの配信を観るには「DAZN Standard」に登録する必要があります。
まとめ
今回は日本代表でフランス1部リーグ・アン、スタッド・ランスに所属する伊東純也について紹介しました。スタッド・ランスではMOMに選ばれるなど活躍が見られますが、その活躍の要因としてチームのメインの戦術となるショートカウンターを多用する戦い方が伊東のプレースタイルに合っていると言えます。
スタッド・ランスも監督がウィル・スティルに代わってからは17試合無敗を続けておりその躍進に伊東が大きく貢献しています。今後も無敗を続けるスタッド・ランスで伊東がどのような活躍を見せるのか楽しみです。
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