今回は普段なかなか見ることのない”クリスマスツリー型”とも言われるサッカーのフォーメーション4-3-2-1について解説していきたいと思います。
4-3-2-1 フォーメーション特徴
4-3-2-1フォーメーションはDFが4枚中盤ボランチ3枚トップ下2枚トップ1枚で前線になるにつれて、人数が少なくなる所謂クリスマスツリー型とも言われるフォーメーションです。最近多く見られる4-3-3のようなバランスよく配置されるフォーメーションとは違い一見するとバランスが悪い形になっています。このフォーメーションを組むためにはやはり中盤のタレントが多いことが前提条件になるでしょう。トップ下にワールドクラスの選手が2人いたとしても、同時起用が可能になります。逆に中盤のタレントが足りないチームがこの形にしてしまうとバランスの悪さからフォーメーションが崩れてしまう可能性もあります。
この形は基本的に中央に人数がいるので、中央からはトップ下2枚の能力を活かして中央から崩しやすくなります。しかし、見ての通りサイドの高い位置に人がいないのでサイドからの攻撃は難しくなり、さらにサイドバックの選手の攻撃が重要になります。チーム戦術によってはボランチ3枚の内1人がサイドに張ったり、トップ下の選手がサイドの高い位置に流れて来ることでサイドのスペースを使うこともできると思います。
守備時にはボランチが3枚いることで中央からの攻撃には人数の多さでかなり強度高く守ることができますが、相手のサイドバックがボールを持った時にプレスをかけづらくサイドからの攻撃には対応しづらい形です。
4-3-2-1 メリット
- 中盤にタレントを並べることができ中央からの攻撃がしやすい
- ボランチが3枚なので守備が堅い
- 中央でボールを保持しやすい
4-3-2-1 デメリット
- 高い位置にサイドの選手がいないので幅を使いにくい
- 相手のサイドバックにプレスをかけづらい
- MFに能力の高い選手が多く必要になる
4-2-3-1採用チーム
現代サッカーではほとんど見ることがないフォーメーションですが、4-2-3-1といえばやはり2005年〜2006年頃のACミランが代表例になると思います。
ACミラン
2005-2006シーズン
このシーズンでのACミランは2列目に足元に技術のあるルイコスタと推進力のあるカカを並べバリエーション多く攻めることを可能にしていました。また右サイドバックにスタミナのあるカフーを配置し、左のマルディーニはあまり上がらず守備のバランスをとり、全体的に右肩上がりのような形も特徴的です。そしてボランチの位置にはセードルフ、ピルロ、ガットゥーゾと3枚のワールドクラスの選手が並んでいます。特にアンカーの位置にピルロを置くことで、相手からのプレスがかかりにくくなり、ピルロのゲームメイク能力や、展開力が活かせる構造となっています。
まとめ
今回クリスマスツリーとも言われる4-3-2-1のフォーメーションを紹介しました。現代サッカーではなかなかこのフォーメーションを採用しているチームは少なく目にすることはあまりないですが、このフォーメーションは中盤に能力がある選手を並べることができ、タレントが揃っているチームにはピッタリなフォーメーションではないでしょうか。しかしサイド攻撃が難しく、陣形のバランスが悪いので扱うのが難しいフォーメーションにもなります。なかなか特殊な形ですがこのフォーメーションを採用しているチームがあればどのようなサッカーをするのか気になりますね。
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