今回様々なチームで採用されており攻守にバランスの取れたフォーメーション4-2-3-1の特徴やメリット、デメリットなどを解説していきます。
4-2-3-1フォーメーション特徴
4-2-3-1のフォーメーションは、DF4枚に中盤5枚FW1枚の陣形で中盤に厚みを持たせた定番のフォーメーションの一つとなっています。中盤に選手が5人いるのでトップ下の選手を経由しての中央からの崩しやサイドハーフとサイドバックでサイド攻撃もでき攻撃のバリエーションは多くなります。しかし、FWが1人しかいないため、トップ下の選手はパスの出し手だけではなくトップの選手を2列目から追い越し得点も狙える選手の方がこのフォーメーションには合っています。その分トップの選手はポストプレーのできる選手だと相性が良くなります。
DF時にはボランチの選手を2枚配置しているので4-3-3のような中盤の底にアンカー1枚のようなフォーメーションと比べるとより守備は強固にできます。また2枚ボランチを配置できるので攻撃時にはどちらかを攻撃に加えることができ、状況に応じて臨機応変にシステムを変更しやすい形です。
フォーメーションの形でいえば4-4-2のフォーメーションに近い形ですが、トップ下の選手がビルドアップ時に低い位置まで下がってきてボール触ることでポゼッション率を上げることができるのが4-4-2とは違う部分です。そのため中盤を支配して試合を進めたいチームには合ったフォーメーションと言えます。
4-2-3-1フォーメーション メリット
- 中央でもサイドでもバリエーション多く攻めやすい
- 中盤の枚数が多くビルドアップしやすい
- トップ下の選手の動きで数的有利を作れる
- ボランチが2枚なので守備を強固にしやすい
4-2-3-1フォーメーション デメリット
- FWが1枚なので孤立しやすい
- トップ下の選手は得点も狙えて、ビルドアップでも重要なので能力の高い選手を置く必要がある
- カウンター時に攻撃の枚数が不足しやすい
4-2-3-1フォーメーション採用チーム
では4-2-3-1のフォーメーションはどのようなチームが採用しているのでしょうか。ここでは、日本代表の富安も所属するアーセナルと2013年のザックジャパンが4-2-3-1採用した際の戦術などについて紹介していきます。
アーセナル
21-22シーズン
21-22シーズンのアーセナルの戦術は攻撃時は左サイドバックのティアニーが高い位置をとり、その分右サイドバックの富安はあまり上がらず3CBのような形をとります。ビルドアップではウーデゴールが低い位置まで下がってきて中盤でつなぎ役をします。またボランチのトーマスとジャカはサイドバックが高い位置をとっている際にはサイドバックの位置に入ることがあります。
右からの攻撃の際は基本的にサカが高い位置でサイドに張りボールを受けた際にはDFと1対1を仕掛けやすい状況を作ります。そのため右サイドバックの富安はあまり上がらずサカのスペースを作ります。そしてハーフエリアにポジションを取ることでボールの繋ぎ役として偽サイドバックのような役割も担っています。このように富安は様々なタスクをこなしておりアルテタ監督からの信頼を寄せられていることが伺えます。
FWのラカゼットは中盤まで降りてくることが多く1度ボールを受けてサイドに散らすなどポストプレーに長けています。その分ラカゼットよりもウイングのサカやマルティネッリなどが得点源となります。
2013年 日本代表
2013ザックジャパン
2013年の日本代表はある程度メンバーが固定されており各ポジションにタレントが揃ったフォーメーションだと思います。基本的に攻撃では香川、本田のコンビネーションで左サイドを崩し、右サイドの岡崎が得点を取るという形がよく見られました。またボランチの遠藤が攻撃の舵をとり、長谷部がバランスをとる形です。
このフォーメーションは歴代の日本代表の中でもかなりバランスよく配置されたチームだったと思います。その分、ブラジルW杯では結果が出なかったのが残念でした。
まとめ
今回はサッカーのフォーメーション4-2-3-1を紹介しました。中盤に枚数が多いことで攻撃では中央、サイドなどバリエーションが多く攻めやすい形で、守備でも中盤で人数をかけられるので守りやすい形です。攻守ともにしやすいバランスの取れたフォーメーションだと言えます。
現在の日本代表は4-3-3を採用してますが、W杯最終予選序盤は4-2-3-1を採用しているため今後相手によっては4-3-3と4-2-3-1を併用しながら使っても良いかもしれません。
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