今回は現在の日本代表も採用しているフォーメーション4ー3ー3の特徴やメリットデメリットなど取り上げていきます。
4-3-3 フォーメーション特徴
4ー3ー3の特徴としては、ピッチ内で三角形を多く作ることのできるフォーメーションでボールを保持し、ポゼッションサッカーを目指すチームには最適なフォーメーションだと言えます。ピッチ全体的にバランスよく配置されており、どのポジションも斜めにパスが入れやすい構造です。その結果ポゼッションを高めボールを保持しやすくなります。
さらにピッチを幅広く配置されているためWGの選手がワイドに張って1対1を仕掛けやすくなります。WGに突破力のある選手を置くことでサイドからの攻撃力が活かせる配置になっています。
また前線に選手の数が多いため前からのハイプレスに適しています。しかしその分、高い位置からのハイプレスを回避され陣形をコンパクトに保っていないと一気にカウンターを受ける危険性もあります。カウンターを受けると、守備陣がアンカー1人とCBのみという形になりやすくアンカーの脇を狙われてしまいます。このことからアンカーに置く選手はチームの中でも守備強度が高くハードワークでき、なおかつCBからのボールを受ける役割や、左右にボールを散らすことのできる能力の高い選手を置く必要があります。
そして4ー3ー3ではインサイドハーフの選手も重要になってきます。高い位置のハーフスペースでボールを受けて、ラストパスを出せる技術が必要です。時にはインサイドハーフの選手が2列目から飛び出して得点に絡むことも重要になります。
4-3-3 メリット
・三角形が多く作られポゼッションしやすい
・ピッチをワイドに使えることができWGの選手の突破力が活かせる
・前線からのハイプレスに適している
4-3-3 デメリット
・前線のプレスを回避されカウンターを受けやすい
・アンカーなどは個人の能力の高さが必要になる
・WGに突破力のある選手が必要
4-3-3採用チーム
現代サッカーでは前からのハイプレスが主流となっており4ー3ー3を採用しているチームは数多くあります。その中でも今回は日本代表とリバプールの戦術を紹介していきます。
日本代表
2022年6月6日(月)キリンカップ ブラジル戦
日本代表はカタールW杯から4ー3ー3を採用しています。中盤のインサイドハーフ、アンカーの3人は守備強度の高い選手を置いて高い位置でボールを奪う構造になっています。攻撃では伊東の突破力を活かしてサイドからのクロスをあげ左サイドの南野が中に入ってきて得点を狙います。
しかし、基本的に守備時には中盤の3人の能力の高さでボールを奪う形になっているので、チーム全体でボールの取り所を定めることが課題になります。またサイド突破からのクロス以外のバリエーションを増やしていくことが必要になってきます。
リバプール
21-22シーズンメンバー
リバープールの基本戦術は前からボールを奪いに行くゲーゲンプレスです。前線のフロント3の選手からDFの選手まで守備を怠らず、前からボールを奪いにいきます。高い位置でボールを奪えることができれば強力な3トップの能力で得点につながる確率はかなり高くなります。さらに移籍市場でルイス・ディアスが加入したことでさらに攻撃力が強化されました。
またリバプールのSBはかなり高い位置をとり左右から高精度のクロスを上げることができるのも強みであり、SBからSBへのサイドチェンジも効果的です。その分カウンターを受けた際にピンチになる危険が高いですが、ファンダイク、マティプのCBの守備力に加えファビーニョやハードワークできるヘンダーソンがフォローすることで成り立っています。
まとめ
4ー3ー3戦術は高い位置からハイプレスでボールを奪いボールを保持しやすいフォーメションになっています。その分オフェンスの選手とDFの間にスペースができてしまうので注意が必要です。現代のビッククラブでも4ー3ー3を採用しているチームはかなり増えてきているので各チームがどのような戦術で試合をしているのか注目して見てみるのもいいかもしれません。
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